この記事は SmartHR Advent Calendar 2024 シリーズ2の4日目の記事です。
はじめに
みなさん、自分が作っているプロダクトがどんな業務の課題を解決するのか話せますか?
自分が作っているプロダクトが扱っている業務を理解していますか?
ちなみに私は配置シミュレーション機能の開発をしているのですが、全く理解していなかったし、話せなかったです! (日々毎日の業務に必死でした…)
「顧客の価値で語ろう」というスローガンが会社であったのですが、顧客の価値を語るには「顧客の業務を理解する」ということが本当に大切だということに最近気づいたのでこの記事を書いています。
きっかけ
配置シミュレーションチームのなりたい姿について考えるというMTGがあり、議論の結果「プロダクトの方向性を見極められるようになる」に決まりました。
チームのなりたい姿に向けて何をしていくか?という議論から Next Action として「配置シミュレーション機能を使って実際の業務を再現してみる」をやってみることになりました。
配置シミュレーション機能を使って業務を再現してみる
PM、PMMから「業務カット」の話を聞きました。
- これまでは、機能ベースでものごとを考えてしまいがちだった
- どんな業務を解決できるのか? という一連のストーリーを考えることが重要(業務カット)
そこで、機能ベースではなく、「業務カット」で配置業務を再現する会をやってみることにしました。
準備
目的を整理
- 登場人物が誰で何をやっているのか
- 配置シミュレーションを使うとどんな業務を解決できるのか?
に関してチームで目線が揃えられるようになれると良さそうと思ったので、PM が作ってくれた大企業の異動オペレーションに沿って業務を再現していく会にしようと考えました。
会の中身を考える
実際の大企業をモデルにするとイメージがしやすいと思ったので、一つ企業を選び、その人事や部門長、部長になりきって配置シミュレーションを使って来期組織の検討してみることにしました。
組織図や人的資本開示を公開している会社があるので、実際の組織構造や部署、研修、スキルなどの情報を使って来期の組織や人の配置が検討できるようにデータの準備も行うことにしました。
顧客の業務を再現してみて
実際に業務を再現してみて、登場人物や配置業務の解像度がとても上がりました。
そして
- 今の配置シミュレーションで解決できている業務の課題は少ししかないこと
- 配置業務は配置シミュレーションだけで解決できるものではなく、他のプロダクトを使わないと配置業務の課題を解決できないこと
を身を持って体験することができました。
チームの変化
チーム内では業務理解が深まり、顧客目線でプロダクトについて積極的に議論が行われるようになってきました。
- 2024年下期の開発が終わった時の未来予想
- 2024年下期のロードマップを見ながら、下期が終わると「誰のどんなペインが解決するのか」を考える会
- 実際の業務フローに近いシナリオに基づいたスプリントレビュー
- チームの担当領域(「配置シミュレーション」)にとらわれずに、一連の業務フローを再現することを重視してプロダクトを触ってもらい、レビューをもらう
さいごに
配置シミュレーションチームはPM、PMMから積極的にユーザーからのFBを共有してもらっています。
しかし「百聞は一見にしかず」という言葉通り、「自分で経験してみる」ことが本当に重要なんだと改めて感じました。
配置シミュレーションを取り巻く市場(タレントマネジメント領域)では、競合会社が増え続けており、市場の変化も速いです。
シンプルなことですが、「顧客の業務を正しく理解すること」で、フェーズごとに変わっていく「今足りていないもの」「今やるべきこと」が見極められるようになり、チームで適切な意思決定ができることに繋がっていく気がしました。